2021年5月25日火曜日

市民の塔 Torre civica

ドゥオモ広場にそびえる「市民の塔 Torre civica」は、13世紀の大司教の要請で建築がはじまり、長期に渡り見張り塔として、また時を知らせるための役割と信仰管理のために存在していた。15世紀初めに市の所有になり、何度かの修復を経て、現在も鐘楼の音が響く。

2015年8月に火事が発生、新たに鐘楼と外壁と鐘楼に続く鋼鉄の階段が設置された。内部の梁の焼け跡は証拠に残されたそうだ。高さ43メートル。


隣接の「司教区博物館 Museo Diocesano Tridentino」はトレント公会議(1545から63年)のさまざま貴重な資料が見られる他、カトリック信仰の木彫り祭壇や木像などが展示されている。7枚のフランドルのつづれ織り(16世紀初頭)が興味深い。

#ヨーロッパ #イタリア #トレント #トレンティーノ #トレンティーノアルトアディジェ

2021年5月14日金曜日

ヴェッキオ橋 Ponte Vecchio

 バッサーノ・デル・グラッパを流れるブレンタ川に架かる屋根付きの木造の橋「ヴェッキオ橋(Ponte Vecchio) 」は13世紀初建、戦争や洪水などで何度も架け替えられた後、1947年アンドレア・パラーディオの設計に基づき再建された。

6年かけた修復がようやく今週終了します。


ブレンタ川は、トレンティーノのカルドナッツォ湖、レヴィコ湖に源を発し、アドリア海とポー川に流出、かつては水上運搬としても重要な役割を担っていた川のひとつです。



橋から、パラッツ ォ・ストゥルムの中庭の「King Kong Rhino」が陽光に反射する姿が。台湾人アーティストLi-Jen Shin の鋼鉄ステンレス製 ”大型サイ” で12月31日までの展示だそうです。古い街並みに突然のコンテンポラリー出現が興味をそそります。



2021年5月10日月曜日

マルゴン散策 Villa Margon

 ようやく外出制限も緩んで来たのに遠出をするにはちょっと天気が怪しかった週末、トレントの南西ラヴィーナ地区の丘陵ヴィッラ・マルゴン散策道を歩いてみました。ボンドーネ山の麓、良く陽が当たる景勝地に16世紀建立の美しい館(ヴィッラ)があります。



<ヴィッラ・マルゴン Villa Margon >

1540年から50年にヴェネト地方出身のバッソ家により建立。家の崩壊後はフッジェル家、ロドロン家、ルピス家、サルバドーリ家など1970年まで貴族家に引き継れた。


貴族の夏季の保養地として利用されており、とりわけ美しい景観とおよそ135ヘクタールの広い森林公園の中に建つ。館はヴェネト派ルネッサンス様式の正確なアーチと調和のとれた正方形二階建て、外壁には町を描かれたとわかるフレスコ画が残っている。


内部は500年代におけるトレンティーノに関する一連のフレスコ画が描かれている。館の客として迎えるはずのカール5世皇帝のエピソード、新旧聖書のシーン、次の間の月時絵などは当時の生活の証としての貴重な資料でもある。貴重な調度品が保存されているのも見逃せない。


居館に隣接する胸壁塔は800年代に建て替えられた。マリアの出産に因んだ小礼拝堂はもともと500年代に建立されていたが、1867年にマセラ建築家によりネオ・ゴシック様式で再建されている。


現在はカンティーナ・フェッラーリのルネッリ家所有である。

カンティーナ訪問とワインの試飲ののち、ヴィッラ・マルゴン訪問、ビストロ・ロカンダ・マルゴンでの昼食を含んだコースを提案、こちらも興味深い。 


予約、インフォーメーション:


カナンティーナ・フェッラーリ https://www.ferraritrento.com


*過去ログ https://33trentini.blogspot.com/2015/05/villa-margon.html 

*昨年のカンティーナ状況過去ログ https://33trentini.blogspot.com/2020/09/blog-post.html